あがり症の原因とは?克服するためのトレーニング方法を解説
あがり症を克服するとき、大事なことは「原因をキャッチする」ことです。
原因がわかれば、あがり症を克服する適切なトレーニングがわかります。

この記事は、全国で年間2,000回のセミナーを開催している株式会社モチベーション&コミュニケーションが、あがり症について特に多い原因について解説した上で、おすすめのトレーニング方法をご紹介します。
あがり症を克服したい方は、ぜひ参考にしてください。

はじめまして。桐生 稔(きりゅうみのる)と申します。
私の肩書きや経歴は以下の通りです。

  • 株式会社モチベーション&コミュニケーション 代表取締役
  • 「伝わる話し方」ビジネススクールを運営
  • 全国で年間2000回セミナーを開催
  • 新卒入社後営業成績ドベから心理学を学び全国売り上げ達成率No.1に
  • 現在では「伝わる話し方の専門家」として活動し話し方の本を多数出版

1. あがり症の原因

1. あがり症の原因

神経内分泌学の見地から、あがり症の方(緊張しやすい方)は、セロトニンなどの神経伝達物質が不足していることがわかっています。

セロトニンとは、脳内の神経伝達物質の1つです。
ノルアドレナリンを制御し、精神を安定させる働きをしています。

ノルアドレナリンは、心理的ストレスがあった場合、それに打ち勝つために分泌されますが、過剰に分泌されると不安や恐怖に駆られ、アドレナリンも増えて不安や焦燥が助長されます。

簡単にまとめると、以下のようなイメージです。

  1. セロトニンが不足している状態
  2. 心理的ストレスを感じてる
  3. ノルアドレナリンが分泌される
  4. ノルアドレナリンがコントロールされず不安や恐怖に駆られる

セロトニンが不足していると、緊張しやすく、常に興奮している状態が続きます。
いつも不安や恐怖と戦っていることになります。

では、あがり症の方は、どのような場面で心理的ストレスを感じてしまうのでしょうか?

1-1. 【性格的要因】自分をよく見せようとする

1つ目は、性格的な要因です。

「自分をよく見せよう」「完璧にこなさなければいけない」などのプレッシャーにより、緊張して、あがってしまうパターンです。

完璧主義や、他人からの評価を気にしすぎる人、引っ込み思案で人見知りの激しい人などに多く見られ、人前で失敗することを過剰に恐れる傾向があります。

その結果、成功体験を得る機会も少なくなります。

1-2. 【体験的要因】失敗して恥をかいた経験がある

2つ目は、体験的な要因です。

人の注目が集まる中で恥ずかしい思いをしたことや、嫌な扱いを受けたことが原因で、不安になり、緊張してしまうケースです。

例えば、
「スピーチがうまくできず失敗した」
「演奏時に失敗して賞を逃した」
など。

このように、自身が体験したことがトラウマになるケースもります。
さらに、他人が失敗した姿を見て自分に置き換えてしまい、間接的に失敗を経験して不安になることもあります。
失敗したことを「嫌なこと」として過剰に意識することで、緊張してしまうと考えられます。

1-3. 【環境的要因】ストレス状況における経験が少ない

3つ目は、環境的な要因です。

ストレス状況下における経験が乏しいことが挙げられます。
あがり症の方の子どもは、親の恐怖反応と回避行動を見て学習するといわれ、実際にあがり症の方の回避行動は親の回避行動パターンによく似ていることが指摘されています。

こうして、克服ではなく回避の選択を取ることにより、成功体験が得られず、あがり症が継続することも原因の1つです。
また、子どもをトラブルから遠ざけるために、両親が必要以上に干渉することも、成功体験が得られずあがり症が続いてしまう原因と考えられます。

2. あがり症を克服するためのトレーニング方法

性格的要因、体験的要因、環境的要因、3つの原因をお伝えしました。

ここからは、原因別のトレーニング方法を簡単にご紹介します。
1つのトレーニング方法で克服できるとは限らないため、複数かけ合わせて克服を目指していきましょう。

2-1. 【性格的/体験的要因】ものの見方を変える

認知行動法といって、ものの見方を変えることで克服を目指す方法があります。

例えば「前みたいに失敗したらどうしよう」と考えるのではなく、「これだけ練習したのだからきっと大丈夫」「失敗しても悔いがないくらい準備した」「一度失敗したから同じ失敗をしても対処できる」など、建設的に考えて別の視点から物事を考える方法です。

スピーチや演奏などが終わったあとも、「途中で噛んでしまったけど、伝えたいことは伝えられた」「冒頭で少しミスしたけれど、最後まで演奏できた」と思うことができればOKです。

どこかで失敗しても、それが次回のチャレンジに向けての対策になります。
そう考えると失敗することも成功の糧になります。

2-2. 【性格的/体験的要因】緊張をコントロールする

緊張をコントロールしたい方は、自律訓練法もおすすめです。

精神科や心療内科でも採用されており、自己催眠により意識的にリラックス状態をつくり、自律神経のバランスを回復させる方法です。

「体の隅々まで精神を集中させる」など、方法はいくつかありますが、決まった行動をとることで気持ちを落ち着かせる方法があります。

例えば、不安になりやすい場面を想定した状態で、「自分は大丈夫」と自己暗示する。または不安を感じたら「コーヒーを飲む」「軽くストレッチする」などルーティンを決めます。
これらの行動を不安や緊張したときに実行し、気持ちを落ち着かせる訓練をします。

他にも、自問自答する方法があります。
例えば「失敗したらどうしよう?」と自問して、「失敗しても大丈夫。なぜなら失敗することで改善点が見つかり、さらに成長できるから」と自答することでリラックスさせます。

自分の持つ問題に対して、じっくり考えることができ、心のコンディションを整える回答により、あがり症の克服へと歩みを進めることができます。

2-3. 【環境的要因】苦手な場面にチャレンジする

経験自体が乏しい場合は、成功体験を積み重ねることで自信をつけやすくなります。

あえて苦手な場面にチャレンジし、経験を重ねていく方法です。

初対面の人との会話で緊張しやすい人は、
・まずは職場の警備員さんに自分から挨拶する
・会社の受付の人に自分から挨拶する
・フロア内ですれ違った人に自分から挨拶する
こうして段階を踏んでいきます。

大人数の前で話すことが苦手な人は、
・人前で話す人の準備を手伝わせてもらう
・3~4人くらいの少人数のミーティングから司会を務めてみる
・徐々に自分も人前で話す機会を設ける
と、少しずつ慣れていく方法です。

3. まとめ

以上、あがり症の原因と克服するためのトレーニング方法をご紹介しました。

セロトニンが不足している状態で心理的ストレスを感じると、分泌されたノルアドレナリンをコントロールできず不安や恐怖に駆られてしまうことがあります。
ストレスを感じる場面は人によって違いますが、どのような場面でストレスを感じやすいか自覚できていれば、今回ご紹介したような方法で克服方法も見つかります。

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