あがり症の方でもスピーチで緊張しない方法を解説!事前準備や緊張をほぐすポイントも

あがり症の方がスピーチを任されたとき、「どうすれば緊張せずに話せるのだろう」と不安に感じることが多いでしょう。

落ち着いて話すためには、まず「なぜ自分が緊張してしまうのか」を的確に理解し、そのうえで自分に合った準備や工夫を積み重ねていくことが大切です。

本記事では、あがり症の方がスピーチで緊張する理由、緊張をやわらげるための具体的な方法、そして本番直前やスピーチ中に使える対処法までを分かりやすく解説します。

人前で話すことに不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

はじめまして。桐生 稔(きりゅうみのる)と申します。
私の肩書きや経歴は以下の通りです。

  • 株式会社モチベーション&コミュニケーション 代表取締役
  • 「伝わる話し方」ビジネススクールを運営
  • 全国で年間2,000回セミナーを開催
  • 新卒入社後営業成績ドベから心理学を学び全国売り上げ達成率No.1に
  • 現在では「伝わる話し方の専門家」として活動し話し方の本を多数出版

1. あがり症の方がスピーチ前に緊張しやすい理由

1. あがり症の方がスピーチ前に緊張しやすい理由

あがり症の方が落ち着いてスピーチをするには、まず「なぜ自分が緊張するのか」を知ることが出発点になります。
理由を理解することで、自分に合った解決策を見つけやすくなるからです。

1-1. スピーチの経験があまりない

人前で話す経験が少ないと、慣れない場面に対する不安から緊張しやすくなります。
脳は「人前で話すこと=危険かもしれない」と判断してしまい、体に緊張として表れるのです。

緊張する仕組みについては「あがり症改善トレーニング:4つのタイプ別に解説」をぜひ参考にしてみてください。

1-2. 自分に意識を向けすぎている

「あやまちたくない」「失敗したらどうしよう」と、自分ばかりに意識を向けると緊張が増してしまいます。
意識を聞き手に向けるだけでも、不安は軽減されやすいでしょう。

1-3. 準備不足である

準備が不十分だと、本番中の小さな想定外で一気に焦ってしまいます。
繰り返し練習し、スピーチ内容をしっかり体に染み込ませることが安心につながります。

このように、緊張の理由を理解することで「自分は特別に弱いわけではない」と気づけるはずです。

では実際に、どうすればスピーチの場で緊張を和らげ、落ち着いて話せるのか?
次の章では、あがり症の方でもすぐに取り入れられる「緊張しない3つの方法」を具体的にご紹介します。

2. あがり症の方がスピーチで成功するための緊張しない3つの方法

あがり症の方がスピーチで成功するための緊張しない3つの方法

あがり症の方でも、ちょっとした工夫を知っておくだけで落ち着いてスピーチしやすくなります。
ここでは、誰でも実践しやすい3つの方法をご紹介します。

2-1. ゴールを設定して話す内容を絞る

話す内容をあれもこれも詰め込みすぎると、時間に追われて早口になりやすく、緊張も高まりやすいです。

そこで大切なのは「ゴールを明確にし、話す内容を絞る」こと。

紙に書き出して優先順位をつけ、最も伝えたいことを中心に構成を考えてみましょう。
シンプルでわかりやすい構成にすることで、落ち着いてスピーチしやすくなります。

わかりやすく話す論理的な話し方については、「【論理的な話し方とは?】上手に話すために意識すべきこと6選!」もぜひご覧ください。

2-2. 練習を重ねる

スピーチ内容が決まったら、流れを理解したうえで練習を繰り返しましょう。
本番を意識した練習を重ねるほど、自信を持って臨めるようになります。

特におすすめは「リハーサル法」です。
例えば以下のような方法があります。

ながら練習法:音楽を聴きながらなど、別の動作と組み合わせて練習し集中力を高める方法

レコーディング法:自分の声を録音してクセや改善点を客観的に把握する方法

シミュレーション法:会場や当日の雰囲気を想定して練習する方法

リハーサル法については「成功するスピーチのための「リハーサル法」」もぜひご覧ください。

次の見出しでは、「想定外への備え方」を詳しく解説します。

2-3. 想定外を少なくしていく

あがり症に限らず、スピーチでは思わぬハプニングが起きることもあります。
だからこそ「起こりそうなことを事前に想定し、対策を用意しておく」ことが大切です。

たとえば、汗をかきやすいならハンカチを用意する、緊張でのどが渇きやすいなら水を準備しておくなど、具体的に備えておきましょう。
できるだけ多くのケースをメモに書き出すと、安心感が増して焦りにくくなります。

想定外への対策については、ぜひ「発表やスピーチを成功させるために不可欠な「最悪の想定」とは?」も視聴してみてください。

3. あがり症の方がスピーチ本番で緊張したときの対処法

あがり症の方のなかには、事前にどれだけ準備や練習をしても、いざ本番になると緊張してしまう、という方も少なくありません。
ここでは、スピーチ直前や本番中に緊張してきたときの、具体的な対処法を3つご紹介します。

3-1. ストレッチをする

緊張すると、体のあちこちが固くなり、声や表情までぎこちなくなりがちです。
そんなときは、軽いストレッチを取り入れてみましょう。

例えば、緊張で奥歯を強くかみしめてしまうときは、あごのストレッチがおすすめです。

【咬筋を30秒ほどほぐす】

1、口を縦に大きく開くイメージで、無理のない範囲で顎を伸ばす
2、顎を左右に軽く動かす

また、首や肩がこわばっているときは、次のストレッチも効果的です。

【首のストレッチ】

1、首の横にある胸鎖乳突筋に手を当てる
2、手で押さえながら、首を右に傾けて動かして5秒間
3、次は首を左に向けてキープ、これを3セット繰り返す

【肩のストレッチ】

1、両腕を体の後ろでクロスして組む
2、そのまま肩を上げて均衡を保ったまま5秒間キープ
3、肩を下におろす、これを3セット繰り返す

各ストレッチの詳しい動きについては、「緊張してもうまく話せる!肩首の力を緩める3つのストレッチ」で分かりやすく解説しています。

3-2. 直前はまったく別のことをする

スピーチ前は不安で、つい何度もメモを確認したくなります。
ですが、繰り返し確認すると「絶対にこの通りに話さなければ」と思い込み、かえって緊張を高めてしまうことがあります。

そんなときは、あえてスピーチと関係のないことをするのが効果的です。

・好きな音楽を聴く
・お笑い番組や動画を観る
・軽く散歩する

など、自分なりにリラックスできる習慣を見つけておきましょう。

3-3. ゆっくり話すことを意識する

「深呼吸」は緊張を和らげる定番の方法ですが、スピーチ中に大きく呼吸を整えるのは意外と難しいものです。
そんなときは、ゆっくり話すことを意識してみてください。

緊張すると声が震えることがありますが、多くの場合は呼吸が浅くなっているサイン。
ゆっくりとしたペースで話すことで、呼吸も整い、声の安定につながります。

コツは、文を短めに区切り、適度に間を入れること。
間を入れるとそこで呼吸ができます。落ち着いて話せます。
それだけで聞き手に落ち着いた印象を与えられ、自分自身も余裕を持って話せるようになります。

話している最中に声が震えてきたときの対処法については「【あがり症】話している最中に声が震えてきたらどうする?」でも解説しています。

4. まとめ

スピーチで緊張しないためには、まず「なぜ緊張するのか」を理解し、自分に合った方法で対策しておくことが大切です。

今回ご紹介した方法は、どれか一つを試すだけでも緊張の軽減につながります。
また、事前に準備をしていても、直前や本番中に緊張してしまうことは自然なことです。そんなときは、ストレッチやリラックス法を取り入れ、ゆっくり話すことを意識してみてください。

「あがり症でも緊張せずスピーチできるようになりたい」と考えている方は、ぜひ以下の「あがり症を克服するセミナー」も検討してみてください。

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