
大事な試合が近づくにつれ、「これまでの練習の成果が発揮できるか不安…」と緊張を感じるあがり症の方もいるでしょう。
そんなときは、緊張の和らげ方を知っておくと、試合に集中しやすくなります。
不安が軽減されることで、試合でもより良いパフォーマンスを発揮しやすくなります。
本記事では、試合で緊張しない方法や、試合で緊張しないためにおすすめのストレッチなどについてご紹介します。
「試合前はいつも緊張してしまう」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
はじめまして。桐生 稔(きりゅうみのる)と申します。
私の肩書きや経歴は以下の通りです。
- 株式会社モチベーション&コミュニケーション 代表取締役
- 「伝わる話し方」ビジネススクールを運営
- 全国で年間2,000回セミナーを開催
- 新卒入社後営業成績ドベから心理学を学び全国売り上げ達成率No.1に
- 現在では「伝わる話し方の専門家」として活動し話し方の本を多数出版
Contents
1. 試合で緊張すること自体は悪いことではない
前提として、緊張すること自体は悪いことではありません。
大事な試合前に緊張するのは、誰にでも起こり得ます。
スポーツでは、リラックスしすぎても、かえって力を発揮しにくいともいわれています。
ただし、緊張し過ぎると、体が固くなり、試合で思ったようなパフォーマンスが出せません。
もしあがり症で試合に影響が出ている場合は、緊張を緩和することで、より良いパフォーマンスを発揮できるようになります。
2. あがり症の方が試合で緊張しない方法

この章では、あがり症の方が試合で緊張しないために、覚えておきたい方法をご紹介します。
実践できそうなものから試してみましょう。
2-1. そもそも緊張はするものだと理解しておく
あがり症の方に限らず、重要な試合では誰しも緊張するものです。
「緊張してはいけない」「リラックスしなければならない」と思い込もうとすると、逆にそれがプレッシャーとなり緊張が高まるケースもあります。
最初から緊張はするものだと分かっていれば、自分に対して過度なプレッシャーをかけずに済むでしょう。
これから紹介する「緊張を和らげる方法」や「集中力を高める方法」を取り入れ、「ただ緊張している状態」から「良い緊張感を保った状態」に変えることが大切です。
緊張感がある状態は、試合に集中しており、もっともパフォーマンスが発揮しやすい状態です。
あがり症の方が陥りがちな克服方法の失敗例については、「あがり症は治らない?!悩んでいる方がやりがちな4つの失敗例を解説」も参考にしてください。
2-2. 呼吸法を取り入れる
緊張している方は、気持ちを落ち着けるために、次の呼吸法を意識してみましょう。
日常的に試しやすい呼吸法は「8・4呼吸」です。
8・4呼吸とは、8拍口からゆっくり息を吐いて、4拍鼻から吸う方法です。
1分間程度繰り返すと、血行がよくなり体が温まってきます。
また、ドッグブレスも有効です。
犬が息を吐くように「ハッハッハッハッ」と短いリズムで息を吐きます。
呼吸法については下記記事や動画をチェックしてみてください。
あがり症の緊張を和らげるには「呼吸」がポイント!シーン別に克服方法をご紹介
緊張しやすい人は血行を良くすべし!
2-3. ルーティンを作っておく
ルーティンを作ることも、試合で緊張しにくくなるための1つです。
試合におけるルーティンとは、特定の動作を自分の番が来る前に行うことです。
例えば、イチロー選手がバッターボックスに立ったときに、ユニフォームの肩に触れる動作もルーティンです。
自分が行いやすいルーティンを事前に決めておくことで、あがり症の方でも集中しやすい環境が作れるでしょう。
具体的には、「これをすると安心する」という動作を見つけて、それを事前に行います。
例えば、「胸に手を当てて心の中で感謝を述べる」「拳をグッと強く握ってからゆっくり開く」「数秒だけ目を閉じて何も考えない」など、ルーティンの形は人それぞれです。
毎回同じ動作をすることで、自分が試合に出る前に心身ともに落ち着いた状態をつくりやすいメリットもあります。
ルーティンの内容は人によって異なるので、自分でできそうなルーティンを決めておきましょう。
3. あがり症の方が試合で緊張しないためにおすすめのストレッチ

ストレッチをすると、緊張で硬くなった筋肉がほぐれる効果が期待できます。
リラックスにつながり、緊張も緩和されるでしょう。
試合とは関係のない日でもストレッチを行い、リラックス状態をつくることを習慣にすることで、試合当日も落ち着いた状態で臨みやすくなります。
なお、あがり症の方におすすめのほかの運動については「あがり症の克服につながるおすすめの運動とは?」もぜひチェックしてみてください。
3-1. 緊張による浅い呼吸を安定させるストレッチ
緊張すると、ストレスで体が固くなりやすいため呼吸が浅くなります。
先ほど紹介した呼吸法にプラスして、呼吸を安定させるストレッチを行うことで、緊張していても落ち着いて呼吸することができるでしょう。
呼吸を安定させるストレッチを3種類ご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
【肩甲骨をほぐすストレッチ】
- 手を体の後ろで組む
- そのまま後ろへ引っ張る
- その状態で肩の上げ下げを10回する
【横隔膜をほぐすストレッチ】
- 両手で肋骨を触る
- そのまま軽く前かがみになる
- その状態でゆっくりと深呼吸を5回する
【大胸筋をほぐすストレッチ】
- 壁や柱に手のひらを当てる
- その状態で伸ばしている胸骨から肋骨(ろっこつ)部分を指でなぞる
- 交互に10回ずつ行う
各ストレッチの分かりやすい解説は下記動画も、ぜひご覧ください。
不安や緊張で呼吸が浅くなる方に!呼吸を安定させる「3つの対策」
3-2. 舌が動きやすくなるストレッチ
緊張すると舌が動きにくくなり、滑舌が悪くなります。
チームプレーの場合、上手く話せないと試合でも言葉が伝わらず、さらに緊張が高まるかもしれません。
舌を回すストレッチの手順は次の通りです。
- 口を閉じた状態で、舌を人中(じんちゅう:鼻の下から上唇まで)に思いっきり突き出す
- 20秒かけてゆっくり唇に沿って、舌を右まわりで回す
- 今度は20秒かけて、舌を左まわりで回す
緊張による滑舌の悪さに悩んでいる場合は、こちらのストレッチで舌を動かしやすくするとよいでしょう。
舌を回すストレッチは、下記の動画で詳しく解説しています。
あがり症に効く「体ケア」の意外なポイント
3-3. 言葉が出やすくなるストレッチ
あごが固いと、言葉がうまく出にくくなります。
特に緊張すると奥歯を噛みしめます。そうすると余計なところに力が入ります。
あごの筋肉をほぐすと、口が開けやすくなり、言葉が詰まらず話しやすくなるでしょう。
言葉を発しやすい状態になるため、試合中でもチームのメンバーと連携を取りやすくなります。
ここで、あごの筋肉をほぐす3つのストレッチをご紹介します。
【咬筋を緩めるストレッチ】
- あごに力を入れたときに膨らむ場所(咬筋)を見つける
- 咬筋を30秒程度、指を使ってほぐす
【咬筋を縦に伸ばすストレッチ】
- あごを少し前に出すイメージで口を開ける、閉める
- 開け閉めを10回程度繰り返す
【咬筋を左右に動かすストレッチ】
- あごを左右に動かす
- 10回程度繰り返す
実際のストレッチの動きについては、下記の動画をチェックしてみてください。
緊張したときは『あご』を緩めよう!言葉がスラスラでてくるストレッチ
4. まとめ
試合で緊張することは、悪いことではありません。
しかし緊張しすぎると、本来の自分のパフォーマンスを発揮しにくくなります。
試合で緊張しないために、今回ご紹介した呼吸法やルーティンを行ってみてください。
また、事前にストレッチすることで、体が緊張状態からリラックス状態に変わり、試合のときに動きやすくなります。
ストレッチもぜひ試してみてください。
「あがり症ですぐに緊張してしまう」と思う方は、ぜひ以下の「あがり症を克服するセミナー」への参加をご検討ください。







